学者やコンサルでは伝えられない  橋下徹の「問題解決の授業」

メッセージ

『独裁者』『民主主義の破壊者』と散々な言われ方をされてきた僕ですが、私人に戻った今だからこそ、皆さんにお話したいことがたくさんあります。府知事、市長在任中に、メディアで報じられたことは全体の中のほんの一部。しかも、いちいち訂正するのが間に合わないほどに好き勝手に報じられました。僕が何を考え、大阪府、大阪市の改革、そして大阪都構想を目指したのか。小さな弁護士事務所の代表から38歳で政治家に転身した僕が、いかにして数万人規模の役所組織をマネジメントしたのか。資金も組織もない中でいかにして政党を作り上げ、マネジメントしたのか。それまでの役所の常識・行動様式とぶつかり合い、いかにして前例のない大胆な改革を実行したのか。そういった本当に価値のある話は、メディアは報じてくれないんです。だから自慢話を織り交ぜながら(笑)、皆さんのビジネスに少しでもお役に立ててもらえればという気持ちで全てを話すためにメールマガジンを始めます。僕を散々に批判してくれた人たちとも、今まで以上に議論を戦わせていきたいと思っていますので、どうぞよろしく。

ニュース

2017年4月24日
【変更あり:5月の配信について】5月は5週あるため、2週目・5月9日のメールマガジンの配信をお休みさせていただきます。
2017年4月3日
【バックナンバーについてのおしらせ】2017年4月3日(月)から電子書籍でバックナンバーの販売を開始しました。メルマガ購読者様のバックナンバー閲覧は「過去4号分のみ閲覧可能」に変更になりました。
2016年4月5日
公式メールマガジンの配信を開始しました。今後は毎週 火曜日(月4回)発行予定です。
2016年3月23日
公式メールマガジンの購読申込を開始しました。

政界に突然彗星のごとく現れた男は、大阪の何を変え、誰と戦い、何を勝ち得たのか。改革を進めるごとに増える論敵、足を引っ張り続ける野党との水面下での暗闘をメルマガ読者だけに完全暴露し、混迷が続く日本経済、政界の指針を明確に指し示す。政治家、弁護士、そして、7人の子どもを持つ親として、読者からの悩みごと、相談に、ズバリ答えていく。大物との対談も掲載!このメルマガは、未来の日本のルールブックとなる!

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 学者やコンサルでは伝えられない
 橋下徹の「問題解決の授業」
[Vol.1]2016年4月5日 配信
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■私人となった今、メールマガジンを発刊するわけ

 2008年に大阪府知事に就任し、その後、大阪市長となって任期を終えるまでの8年間は、まさに戦いの連続でした。

 僕もこう見えて普通の人間ですからね。38歳弁護士、テレビに出て多少名前は知られているが、何か特別な能力を持っているわけでもない。そんな状態で府知事選に立候補し、役所に乗り込んで改革のため、一生懸命汗水たらして頑張りました。

 今振り返ってみても、しんどくなかったと言えば嘘になります。でも、僕が政治家になろうと思った最初のきっかけは、デタラメな税金の使い方を正して、将来の大阪のためになるように、税金の使われ方を公平・公正にしたいと考えたことです。その目標を達成しようとすれば、批判が巻き起こるのは当然。既得権益者に流れるお金をストップしようというのですから。

 さて、8年間戦い終えて、今となっては一私人となった僕が、なぜメールマガジンを始めるのか。それは僕が政治家として活動してきた中で、稀有な経験をたくさんしてきたからです。その話に価値を見出してくれる人に対して、従来のメディアのように制限を受けることなく、思いっきり発信したい。世間に影響力を持つ人は、電子媒体の力に注目している人が多いですしね。

 いきなりいやらしい話になってしまうかもしれませんが、僕の経験を全部無償で提供するというのは、ちょっと違うなと思いました。「税金で学んだくせに」と文句を言われるかもしれないけど、府政・市政において、公人として果たすべき役割については、精一杯やってきたつもりですから、そこで何か言われる筋合いはないだろうというのが僕の結論です。

 では、僕が得た知見には、どんなものがあるでしょうか。たとえば、組織のマネジメントについてです。しかも、規模としては超弩級、数万人クラスの役所を、どうやって改革したのかという話。どうですか、興味あるでしょう。

■僕が乗り込んだ大阪府庁は、本当にデタラメな組織だった

 少し、大阪府庁についての話をしましょう。大阪府庁に乗り込んで最初に驚いたのは、その危機意識のなさです。財政上、非常にまずい状況にあるにもかかわらず、「倒産しない組織」という刷り込みが強く残っている。意思決定の流れ、思考過程、行動様式、ありとあらゆるところに、「倒産しない」と考えていることが表れていました。

 府庁で最初の幹部会議を開いた際、財政担当の副知事以外は、副知事という要職にありながら、府の財政状況を知らなかった。大阪府庁で部長というと、企業でいうところの執行役員ぐらいのクラスですが、この部長たちも知らない。知っていたのは財政担当副知事と財政当局の一部のみ。そもそも、民間でいう役員クラスが集まる役員会議というものが、大阪府には存在しなかった。

 民間であれば、そうはいかないはず。自分が勤めている会社が膨大な借金をしていて、それがどんどん積み上がっていっていることがわかっていれば、この会社はどうなるんだろう、自分の雇用はどうなるんだろうと心配するだろうし、役員であれば、会社を倒産させないために必死になるはず。

 最近では、ガバナンスを利かせた企業経営をしないといけないということが盛んに言われていますが、あの頃の大阪府庁にガバナンスなんて概念は存在しませんでした。

 大阪府の職員は教員、警察官も入れると全部で8万人を超えます。大阪市も3万5000人超。それだけの人数を抱えた組織で、まったくガバナンスが利いていないという状況を、ちょっと想像してみてください。経営者の方であれば、それだけで胃が痛くなるのではないでしょうか。

 僕は大阪府知事就任前、10名規模の小さな法律事務所を経営していました。弁護士という肩書を持っていたとしても、収入がなければ倒産は免れない。だから、日々経営に頭を悩ませていましたよ。顧客に満足してもらうにはどうすればいいか、サービスをよくするにはどうすればいいか、経費を収入の範囲内でどう抑えるか。弁護士やコメンテーターとしての活動の合間に、そんなことをずっと考えていた僕からすると、当時の大阪府庁はまったく信じられない状態だったわけです。

 まあ、これは何も大阪府に限ったことではないでしょう。都道府県の多くは、知事は総務省から天下ってきます。僕は大阪府庁の横にある知事官舎も要らないと言いましたけど、全国の天下りの知事たちは「とんでもないことを言ってくれる」という感じだったでしょうね。知事たちは、知事官舎に地元財界の有力者なんかを呼んで食事会をする。それが地元の人にとってはステータスだし、知事も殿様気分です。江戸時代の幕藩体制がそのまま残ってるような世界なんです。大阪の知事官舎は公館に切り替えて、会議室として使うようにしましたから、もう、殿様気分を味わうことはできなくなりましたけどね。

 このメルマガで発信したいのは、そんな状態だった大阪府や大阪市の職員に、どうやって危機意識を持ってもらい、改革の意思を根付かせたかということがひとつ。それから、無責任な発言で大阪の改革にケチをつけてきた人々に対して、新たな立場から、再び反論していきたいということもあります。

■在任中の批判にも、今こそじっくりこたえられます

 僕は在職中、学者やコンサルタントからたくさんの攻撃を受けました。僕自身も彼らに徹底反論してきましたが、彼らの意見の多くは的外れで、現場で起こっていることが見えていないし、今すぐ対処すべきことをわかっていない。しかも、何ら責任を負っていない立場からの放言なんです。

 責任ある意見と責任のない意見はまったく違います。僕は政治家時代、外部から多くの有識者を登用しましたが、そういった人々は、ほかの学者・コンサルと違って、無責任な態度は取れなくなります。役所の中に入って、組織を動かそうとすると、単なる意見、提言だけでは組織は動かない。実行できる責任ある意見と、組織を動かすマネジメント力が必要で、学者はもちろん名だたるコンサルでもその力がないことがよくわかりました。

 僕は独善的にトップダウンで物事を決めていったと思われているかもしれませんが、僕が最終的な決定を下す前に、幹部や有識者たちが徹底的に議論を尽くしていました。でも、議論を尽くしてみて、右に舵を切るのがいいのか、左に舵を切るのがいいのか、本当にわからなくなることがあるんです。ただはっきりしているのは、今までと同じではだめということ。そこで僕が政治家として、その都度判断し、思い切って舵を切った。

 そこでの判断基準は、正直言って、僕の単純な基準に従いました。大胆な方向でいくのか、おとなしめの方向でいくのか。僕は議論が行き詰まったときは、必ず大胆な方向に進むようにしていました。これは政治家時代から、ずっと同じです。僕に批判を浴びせていた人たちは、自分が当事者として、どちらの道がいいのか本当に悩むけれども、とにかく判断をしなければいけないというときに、あんなくだらない頓珍漢な批判を浴びたらどうなるか。僕以上に怒り狂って反論するでしょうね。

 本当にぎりぎりの場面で、そこに至るまでにどのような議論があったか、僕が何を考えて選択を行ったか。それを明らかにします。そうすると学者やコンサルの批判がいかに頓珍漢かが明らかになりますよ。ほんと日本には使える学者、コンサルがいかに少ないか。

■トランプ大統領、大いに歓迎。発信したいことは山ほどあります

 それから、メディアに対しても言いたいことはいっぱいあります。在任中は、メディアの取材能力のなさに辟易しましたから。現場の記者はそれぞれに頑張っているんだろうけど、本質部分について正確に突っ込んでこれる人はほとんどいませんでした。それは、現場というよりも、かつて記者だったデスクや本社側に問題があるのかもしれません。とっつきにくい本質の部分を避け、視聴者が喜ぶ表面的なものしか報じない。

 実は政治評論家も同じで、的確に本質を突ける人は皆無だった。僕への批判も的外れでしたけど、そんなもの、改革に邁進しているときに、いちいちまともに相手にしていられませんでした。当時の指摘がいかにおかしいものであったかを説明できる余裕が、今になってようやくできたので、こちらも皆さんにお伝えしていきたい。

 それに加えて、時事問題についての自分の考えも発信したい。最近の話題でいえば、僕は“トランプ大統領”が実現したら、政治が刺激を受けると思いますね。こんなことを言うと、「橋下は独裁者としてシンパシーを感じているんだろう」と言い出す人がいるかもしれませんが、はっきり言って、独裁なんて今の社会では無理ですよ。彼が大統領になったとしても、共和党にだってタカ派からハト派までそろっているし、優秀な官僚たちも大勢いる。トランプ氏の言うことが本当にむちゃくちゃだと判断したら、官僚たちは「仕事を進めない」ことで抵抗ができる。

 米国民が彼に期待しているのは、メキシコとの国境に、メキシコの出費で壁を作らせることではなく、政治を変えることなのだろうと僕は思っています。既得権益と結びついた政治家出身の大統領では、それが無理だと米国民はわかっている。だからトランプ旋風が巻き起こるんです。

 とまあ、僕はこんな性格ですから、こんな物議をかもしそうなことも、積極的に発信していくつもりです。加えて、読者であるビジネスマンの皆さんの悩みに答えられるなら、全力で知恵を絞りたいと思っています。MBAの授業や、コンサルに頼んで高額の報酬を払っても絶対得られないような経験をし知見を得てきたこの橋下徹のメールマガジンに、今後もぜひご注目ください。

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橋下徹(はしもと・とおる)

1969年6月29日
誕生
1988年3月
大阪府立北野高等学校卒業
1994年3月
早稲田大学政治経済学部卒業
1997年
弁護士登録。法律事務所に勤務するが、翌年、大阪市北区で橋下綜合弁護士事務所を設立し、独立
2003年4月
『行列のできる法律相談所』にレギュラー出演開始
2008年1月27日
大阪府知事選。183万2857票を獲得し、圧勝
2008年2月6日
大阪府知事就任。38歳での就任は当時全国最年少
2010年4月19日
大阪維新の会創設
2011年11月27日
大阪市長選。20万票の大差をつけて勝利。40年ぶりに市長選で投票率が60%を超える
2011年12月19日
大阪市長就任
2012年9月28日
日本維新の会設立。その後、日本創新党、太陽の党が合流
2014年3月23日
大阪都構想を焦点とした出直し選挙。得票率87%、2位に30万票差をつけて勝利
2014年8月1日
維新の党創設
2015年5月17日
大阪都構想の賛否を問う住民投票。得票率差1%未満で否決される
2015年11月2日
おおさか維新の会創設
2015年12月18日
任期満了で大阪市長を退任。政界引退

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